愛の淀み

この女の子の登場は登場しません…

小路啓之さんの短編集『Lovely』2巻を購入。660円+税
この短編集と、かげふみさん2巻を買って帯に付いている応募券を送れば
直筆サイン色紙が当たるとの事!(20名様限定)
応募期間は8月31日まで。どしどし応募して小路人気を幻冬舎に知らしめよう〜

Lovely (バーズコミックススペシャル)

Lovely (バーズコミックススペシャル)

これまで短編集の表紙画像は登録されてなかったのに
はまぞうでも表紙が掲載される様になってる!
じわりじわりと人気が出てきた証拠なのかも。
さてさて、中身の方ですが小路さんは何本、短編読み切りを隠し持っているのでしょうか?
短編集が発売される度に、色んな未発表作品が登場して驚かせてくれます。
表題作である「Lovely」も、かげふみさん連載中に掲載したという事は
絵柄的には最近描かれた感じの絵なので、ネームや絵コンテぐらいの完成度だった原稿を
短編集発売に併せて一気に完成させたのだろうか?
今回も屈折して360度方向展開した様な展開の漫画は面白かったです。
Lovelyを幻蔵で読んでいた時は気が付かなかったんですが
主人公に惚れられるアヤノくん(仮名)が、電車に乗り続けていた理由は
受験に失敗したからなんですね…
鉄人予備校の中刷り広告は解像度が低くて、連載当時は何を意味しているのか分かりませんでした…
やっぱり背景までしっかり読み込むタイプ小路さんの漫画は、WEBコミックには向いてないのかも。
それでも、これまでの持ち込み漂流時代に比べれば雲泥の差なので、ゆっくりと連載を続けて欲しいです。
漫画の方に話を戻すと、このLovelyでは意外なオチへと話が急展開しますが
この手の手法と言えば今アニメ放送もされている『秘密 トップシークレット』 と設定がかぶるなあ
根本に深き愛のある猟奇殺人ってのも同じ要素だし。
この事が連載の時に言いたかったのですが、さすがにネタバレになると思ってグッと堪えましたよ。
あと、背景ネタで気になっていたのは、電車内に描かれていた停車駅の数々

道の駅北勢線停車駅
雨我崎 加子母 賎母 大桑 白鳥 美並 明宝 淡河 草津 宇陀路 さかい 河野 名田庄

詳しい所まで調べるのは面倒なんでしませんが、道の駅と銘打っているんで
きっと全国の道の駅を羅列したんでしょうね。
高速道路を走っていて、淡河の名前だけは目にした事はありますが、他は知らないなあ…
最後に、あやとりの技「テ・レレンガ ワイルア」について

連載当時は1件のみのヒットでしたが、今では4件に跳ね上がっています!
その内2件は当ブログなんだけどね…
こんな言葉が次々飛び出してくる漫画って偉大だな〜


宇宙企画

これは小路さん冬の時代に発表された漫画。
発売当時は気が付かなくて、慌てて出版社に連絡して通販で雑誌を購入しましたよ。
これを掲載当時知っていてきっちりアンケートにも答えていたなら
幻蔵ではなくて、秋田書店で連載を続けていたのかな〜
雑誌プレイコミック自体が、AVのグラビアも載ってるちょいエロ雑誌なんで
内容の方も、今までの小路さんと比べるとずいぶんアダルティな感じになってますが
さすがに宇宙企画で発情できるほど、エロさはないです。
小路さんの読み切りとしては珍しく人が死んだり傷付いたりしてはいませんw
中身で一番好きな点は、女の子の名前が森永マミって所かな。
さすがは森永のマミー好きの小路さんだけはある!


カゲ切り男をめぐる冒険
イハーブの生活前に発表された読み切り。
背景の描き込み具合が、イハーブとそっくりだな。
カゲを切るという設定が非常に魅惑的な設定ですよ。
自らカゲを切るのではなくて、謎の存在がカゲを切りまくる設定が良いな〜
自我をなくした人間にたかる悪者とか、小路節が満載で世の中の真意を突いてますよ。


夢見るうさぎ
未発表作品だけど、いつごろ描かれたのかな?
絵的に見るとこれもやっぱりイハーブ前の作品かも。
その頃から、田村選手のぞっこんだったのか!
10年越しで阪神田村を応援している小路さんこそ、生粋な阪神ファンですよ!


殺しのライセンス
小路さんが1997年にデビューした作品。
全く読んだ事無かったので、これを単行本化してくれた幻冬舎の方ありがとうございます。
まさか主人公のザミャーチンが、イハーブのムッシュの元ネタだったとは。
殺しのライセンスは、まさに小路啓之の原石ですよ。
その他には、イレイサー・ヘッドの主人公が居たりゴチャゴチャの背景が気持ち良い漫画でした。
カゲ切り男にも、こっそりザミャーチン&保母さんが参加していたり
小路さんの漫画には、色んなリンクが有ったり読めば読むほど奥深い漫画だな〜


落殺者達のバラッド
この漫画だけ書き下ろし作品になっていますが、ページ併せの為かな?
近年の読み切りは、一定ページ数を守って単行本化しやすそうだけど
デビュー作などの昔の漫画は、色んなページ数で描いてあったので
これまで単行本に収録されるのが難しかったのかもしれません…
オトシのセリの最後の勘違いっぷりが何とも素敵過ぎ。
こんな愛の形もあるんだな〜