柔なゴルフに、気合いを入れるぜ!

銭は芝生の中…

「裏プロ」それは華やかな表のプロゴルフ界の影に見え隠れする百鬼夜行の群れだ。
そして奴もまたその世界の住人なのだ!
奴の名は「タイマンゴルファー勝」!超実力主義者、イカサマ師、百戦錬磨のゴルファー相手に
勝の一打必殺・タイマンゴルフが冴えわたる!!

タイマンゴルファー勝 1 (少年マガジンコミックス)

タイマンゴルファー勝 1 (少年マガジンコミックス)

タイマンゴルファー勝
全国20人ぐらいのタイマンゴルファー勝ファンのみなさまお待たせいたしました。
本棚の奥から、単行本を発掘いたしましたので、本日からドドーンと
タイマンゴルファー勝の魅力について語りたいと思います。
作者の橋本俊二さんも、単行本を持っていないという事なので
ここは画像をたっぷり取り込んで、タイマンゴルファーの魅力を広めて行きたいと思ってます!
今日は1巻を紹介しようと思いましたが、1話の画像を取り込んでいると
思いのほか大量になってしまったので、今日は1話だけを重点的に紹介。
むしろ、タイマンゴルファー勝の魅力は、3巻までの闇ゴルフ編が異常に熱すぎるので
多分3巻までは一話ずつの紹介になって進行は遅くなってしまいますが平にご容赦を…


昨今のゴルフ界は、はにかみ王子だの、可愛い女子ゴルファーだの
TV番組に取り上げられる機会が増えましたが、タイマンゴルファー勝が連載していた
1993年10月号(発売は9月20日ごろ)は、ゴルフは冬の時代だったかも。
昔のゴルファーと言えば、尾崎兄弟と青木功ぐらいしか知りませんでした。
そんな中で、マガスペで颯爽と登場したのが、異端派賭けゴルフのタイマンゴルファー勝です!


第一話 Hole.1 裏ゴルフ勝負!!

「プロゴルファー」
大抵の人はその言葉から全国を駆け巡るツアープロをイメージすることだろう
しかし… 光あるところ影アリ!!
ゴルフ界にも影がある!!
その影のプロゴルファーを「裏プロと呼ぶ」
彼らの間では一球の勝負に数百万の現金が賭けられていることも珍しくない

そんな、刑事モノのオープニングを思わせるナレーションから始まるのが
裏ゴルフを極める、タイマンゴルファー勝の出だしです。
最初から主人公は登場せず、まずは都内某所の室内ゴルフ練習場から始まります。
打ちっぱなしの練習場で、順番を待っていた一組の家族が意気揚々と練習を始めようとします

ちょうどその時、プロゴルファーが同じ場所に現れたのです!

はにかみ王子とは程遠い、硬派一徹アフロに身を染めた
まさにパンチ王子の名に相応しい片桐プロの登場です。
パンチ王子は、おもむろにサラリーマンに近寄ると
打席を譲れと強要します。パンチ王子の練習を見て、正しいフォームを研究できると!

初心者には多いんですよ。でたらめなフォームで数だけ多く打つタイプがね。


その台詞に落ち込んで、その場を後にする気弱なパパが一人…
そんな横柄な態度を取るパンチ王子を周りの人は冷ややかな目で見ます。
ですが、どうでしょう。

この迫力あるスイングを見ると、周りの人も感心しています。
ですが、この光景を良しと思わない男が一人。
パンチ王子が次の一球を打った瞬間

隣の打席から打ったボールが、見事パンチ王子の打球に接触

せっかく同業者が近くに来たもんで、ちょっとごあいさつを
こう見えても僕はプロゴルファーなんですよ

プロテストは18歳だからと食ってかかるパンチ王子に言い返したセリフは

本来なら、ここでタイトルがドーンと入ってもおかしくないのですが
タイマンゴルファーという時点で、パンチ王子から失笑を買ってしまいますw
そこで、パンチ王子とタイマンゴルファー勝は、この練習場で100万円の勝負を挑む事に!
その対決内容は、50ヤードのニアピン勝負

普通に転がしたのでは、坂を転がり落ちてピンを通り過ぎてしまう難しいグリーン。
そこでパンチ王子は、自慢の腕前を披露

バックスピンをかけて、ピンの傍までボールを寄せる事に成功。
同じ様な打ち方では勝てないとみたか、タイマンゴルファーは思いも寄らぬ行動に出ます

ピンを重ねて五重塔を築き上げます。このシーンは、今後重要となるのでしっかり覚えておきましょう!
そしてティーアップしたボールを打つ為に取り出したクラブは

このパターでどうしてアプローチするかと思えば、次には意外な行動に出ます!

思いっきりぶっ叩いたボールは、はるか頭上に飛んで行きます

落ちてきたボールが転がった先は

このご無体なプレーに、さすがのパンチ王子は大激怒。
しかしながら、あわてる事もなくタイマンゴルファーは、こう答えます

インチキ勝負に付き合いたくは無いとパンチ王子はごねます。
そして、天井の無いゴルフコースで本気の勝負をしようじゃないかと挑戦状を!

100万なんて小銭じゃなくて、優勝賞金1800万円を掛ける大勝負に出ます
その光景に驚く皆の衆

タイマンゴルファー勝は、勝負の方法を表のコースと裏のコースの2種類でやろうと提案。

裏のコースに行く前に、勝利をモノに出来ると思ったパンチ王子は快諾。
試合当日は、パンチ王子が優性を保ちながらコースを消化。
順調に追いついてきたタイマンゴルファー勝に、最終10番ホールでは罠が待ち受けていました。

本来なら、迂回できるルートがあるにも関わらず、パンチ王子の後ろに付いて回ったばかりに
こんな過酷なルートを選ぶハメに…

プロの実力を見せてくれるは!
と、打ち放つパンチ王子

見事に通り抜けるも、その光景を冷静に見たタイマンゴルファーは

そんなセリフを吐きつつ、このトンネルに挑んだタイマンゴルファーの打球はと言うと

このプレーが仇となり、この10番ホールをタイマンゴルファーは落としてしまいます…

裏プロと言っても、こんなモノかとパンチ王子は、勝をののしります

このセリフは、国会議員がさんま師匠に言って失敗した一言だ…
タイマンゴルファー勝は、未来の事も予想して作った作品なのかもw
そのセリフに燃えたタイマンゴルファー勝は、次のステージへとパンチ王子を誘います

裏のコースとは、ドコにあるのかと不思議に思うパンチ王子に

意外な場所を告げたタイマンゴルファー
ビル街の一室に連れ込まれて、薄暗い通路を通りぬけた先には

気合を入れて扉を開けるも、そこには何の変哲もない部屋が有るだけ…

どういった勝負をするのかと、タイマンゴルファーに聞くと

ボールをマッチ箱の上に乗せて、目の前のブラインドを開けると

そうです。裏のコースとは、街中でゴルフをやっちゃうと言う事なんです。
言っておきますが、この漫画は1993年に連載していた漫画です。
まだ、ストリートゴルファーなんてゲームの企画すらなかった時代の話。
ただ街中でゴルフをするのではなく、何も知らない人々が居る中で
勝手にゴルフをプレーするこの無謀さこそが、裏ゴルフの真髄。
河川敷ゴルファーが問題となる昨今では、とても受け入れ難いゴルフ漫画なのかもw
裏ゴルフの勝敗は簡単です。

まっすぐゴルフボールを打てばOK!

初めての裏ゴルフに戸惑いを隠せないパンチ王子

いざクラブを構えてみると、窓の外では肩車をした親子を発見。
当たるかもしれないと言う不安が、脳裏に浮かぶも、ここは心を鬼にして勝負に挑みます

気合を入れて放った一打は!

見開きで大胆な結末が…
はたして、こんな漫画が今の世の中許されるのでしょうか?

さすがのプロゴルファーも、この裏コースには手も足も出ずに断念。
やはり見開きで子供の頭に命中させるなんて、少年誌では出来ませんよw
さっきのは何だって言うんですか?
いやだな。夢に決まっているじゃないですか!

万が一を想定して、パンチ王子のボールは偽物に変更しておいたんですよ。
だましたな!と怒るパンチ王子を尻目に、本物のボールを取り出して
いきなり窓辺に向かうタイマンゴルファー勝!

トンネルでは木にぶつけてしまったタイマンゴルファーですが、この裏コースでは
今まで以上の集中力が発揮されるのか、何の戸惑いも無く打ち抜く姿が素敵!
そして飛んだボールは

歩行者天国の頭上を越えて、向かいの窓に吸い込まれていきました
この光景に、さすがのパンチ王子も

裏のゴルフのプレッシャーをパンチ王子に見せ付けるタイマンゴルファーの格好よさと言ったらもう!
でも、表の勝負で1つ負けているので、裏の勝負と合わせると引き分け。
それでも、腰が抜けているパンチ王子に笑顔で微笑んで

さらにタイマンゴルファー勝は、表と裏の違いをこう表現しています

勝負師の真髄を見た!
こんな面白い漫画が、1993年にひっそりと連載されていた事をご存知でしたか?
一話だけでこのボリューム!
残りの2話も、思う存分スキャンして大筋が理解出来る様に解説したいと思います。
とりあえず、一番面白いとの噂の3・4話のデスアイランド編までは頑張らなくては!