ラースの彼女を紹介します

ビアンカかわいいよビアンカ

シネリーブル神戸まで映画『ラースと、その彼女』を鑑賞しに行きました。
高性能彼女をGETした事から始まるドタバタコメディだと思っていたのですが
これがまた、予想とは違うシリアス物へと広がって行き
得も言われぬ雰囲気感が漂う映画になっていましたよ。
最初、予告編を見た時は彼女がいないDT魔法使いが
高性能彼女を、本当の彼女だと言い張って繰り広げるコメディ物と思い込んでいたのですが
映画から感じる雰囲気は、難病モノと同じ空気感が広がっていて驚きました。
結局オチらしきオチも見当たらなかったので、主人公はふざけて愛したのではなくて
状況の変化に付いていけなくて、本当の病を患った結果が高性能彼女だったんですね…
リュウで連載している対談記事「吾妻ひでおの失踪入門」を読んでいたお陰で
この映画がやりたかった事は、心理療法を実演していたんだと気が付きましたよ。
こんな単語を覚えさせてくれた中塚圭骸ありがとう!
人間関係に困ったら高性能彼女を作るのも、社会復帰の一つの手なのかも知れません。
そういう視点から見れば、この映画は難病物の映画でありラストで彼女が死んでしまうという
日本の大ヒット映画の全ての要素が詰まっている作品なのですが
たぶん。否、絶対に女子高生らは見ない映画であるという事は断言できますw
あらゆる事象が絡まって心の緊張が解れ、再生への一歩を踏み出す事が出来た主人公に
思い入れ度100%で楽しむ事が出来ました。
人生は、鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギスで生きるのではなく
鳴かせてみせようホトトギスの精神で生きていかないと
今の時代は、自分の心が崩壊してしまうのかも知れません。
崩壊しても構わないので、まず一歩を踏み出す事が重要だと教えてくれた映画です。
この映画の中では、主人公の兄嫁のセリフが一番印象に残っています。

ウチの叔父さんは、一度入院したきり出る事は無かったのよ

心に沁みる一言だな…


今日の旅行写真

夜明け後に高知城を一回りして発見した時の一枚。
晦日の夜に鳴り響く音を聞かなかったけれども
除夜の鐘を打ち鳴らしたりしていたのかな?