女護国之南方新阿蘭陀

磨き自慢の方求む

せっかくの好天に恵まれたので『神戸市立博物館』に行ってみました。
今回は、特別展ではなくて博物館所有の物がメインの展示なので
入場料は大人200円と破格の値段設定!
これは見ないと損しますよ。3月30日まで開催中。
今回の展示物は「南蛮美術企画展」と「地図を楽しむ」の2種類がメインでした。
まず入り口で200円払ってチケットを買って博物館に入ると
左側に階段があって、2回が今回の展覧会場でした。
博物館に入って驚いた事は、中に喫茶店が営業していた事ですよ。
サンプルで置いてあったシナモントーストが美味しそうだったな〜
今後早い時間に来たら、ここで軽食を取ってみよう。
茶店が気になりつつも、展示順に見て回ると、まず最初に目に入ったのは
織田信長肖像画です。
説明文を読むと、死後に描かれた絵みたいです。
絵も立派だったけど、それを包んでいる巻物も豪華だったな。
その隣にあったのが豊臣秀吉肖像画
こちらも死後描かれた絵みたいですが、日本統治を成功しただけあって
織田信長の巻物よりもゴージャスな造りになっていました。
龍の刺繍と花の刺繍がしてあって、見るからにテガ込んでいましたよ。
その辺りの巻物や屏風などは、江戸時代前後の風習や行事が描かれている作品でした。
江戸時代と違う点は、ちょんまげ頭のてっぺんが灰色だったり、帽子を被っている人が多いのが特徴かな。
江戸時代中後期になると、みんな頭を剃りおろして肌色のちょんまげ姿が多いのですが
江戸前後の屏風画で描かれている人は、ちょんまげは結っているけど
頭は五分刈りぐらいで、少し髪の毛が残っている様な髪型の人が多かったです。
真相はどうか判りませんが、江戸初期までは剃る風習は無かったのかなあ。
帰宅後に思い出したのですが、豊臣秀吉の右手をしっかり見るのを忘れていた…

太閤様ハ右乃手 親指一ツ多ク 六御座候
信長公 太閤様ヲ異名ニ 六ツメ哉ト
シグルイ3巻より

シグルイストとして大事な所を見逃していましたよ…
これから訪れる方は、太閤様の右手がどうだったか調べてきて下さい。
漫画と同じ姿で鎮座なさっていますので、六本目の指のご確認お願いします。
他には、花鳥風月を描いた掛け軸とかありましたが中でも一番驚いたのが
中国で西洋人宣教師が描いたガチョウの絵が笑うほど目をひん剥いて描かれているのが凄かった。
何で、西洋人は目を大きく開くのが好きなんだろうか?
それに、ガチョウが真正面を向いているので、怖さ倍増ですよ。
あんなに目を見開いたガチョウと、もし目を合わせてしまったら一目散に逃げ出すだろうw
その後も、色々並んでいたけれども特に気になるのは無かったな。
絵的には気にならなかったけど、驚いたのはイソップの説明。
イソップ童話の元祖イソップさんは、アラビア辺りの奴隷だったんだな。
グリム童話みたいに、近代の人かと思っていたら大昔の人だったとは知らなかった。
たまに博物館に行くと素敵な発見が待っているな。
色んな展示物の中で、一番のお気に入りは表紙に4つの宝石みたいなのがついた分厚い本。
何か、ゲームに登場してきそうな立派な本だったな。
油絵の肖像画の下に置いてあったけど、何の本かは判らなかったw
でもあんな装丁の本は、一度手にしてみたいものである。


もう一つの展示物は「地図を楽しむ」
地図と言っても、紙に描かれた地図だけでなく、最初の方は皿に描かれた地図が展示してありました。
よく皿に字と絵を両方描けたと感心するぐらいの綺麗な、お皿がいっぱい並んでましたよ。
皿に描かれた国名は、当然県名ではなくて、昔の国名。
源平討魔伝(FC版)を遊んだ人間にとっては、豊後・豊前筑前筑後・肥後・肥前・大隈・薩摩とか
旧地名で描かれた九州を懐かしく感じましたよ。
こういった地名を覚える事が出来たのも、すべてナムコさんのお蔭です。
飛行機も無い時代に、わりと似通った形の日本全土を描いた昔の人は凄いな。
やるぜ江戸時代!
日本の地図だけでなく、世界地図も何点かあったのですが
オーストラリアの国名が新阿蘭陀とあったので驚きました。
アメリカも、亜米利加ではなくて亜墨利加だったな。
他にも探せば、色々と違った発見があるかも。
いくつか、本も展示してあるのですが、書いてある言葉が漢文なので
漢字だけ眺めていると、何となく判った気になります。
江戸後期の作品は、仮名まじりの文になりますが、仮名が達筆すぎるので何を書いてあるかさっぱりですw
まだ、漢文にカタカナで振り仮名を振っている方が読みやすいかもw


2階をぐるりと鑑賞した後は、1階に下りて常設展示も見て回りました。
原始時代から今までの兵庫の移り変わりを模型などを使って展示していました。
そこでのお気に入りは、神戸市全体を写した空撮写真。
展示会場の入り口に掲載しているんですが、思わず自分の家を探してしまいます。
ここは神戸市民なら誰しも喰いつくスポットになる事間違いなし。
他にも色々と、歴史の移り変わりを展示したあったのですが、興味を引かれたのが最後のVTR室。
ここでは、歴史を判りやすく説明した動画が見れます。
今回は時間が無かったので全部見れませんでしたが、地震直後の貴重な映像とかも見る事が出来るので
次に来る時は早めに来て、地震関係の動画を見てから、他の展示物を回ろうかな。
燃え上がる町並みや、倒壊した高速道路なんかの映像を見れるのは貴重ですよ。


今日は、5時ギリギリまで博物館内部で遊んでいました。
入り口横にある売店で、地図系の絵葉書でも買おうかと思っていたのですが、面白そうな図案がなくて断念…
それでも一枚60円と破格の安さでしたので、何枚か買っとけば良かったかも。
結局、買ったのは地図とは何の縁も無い、勾玉。
しかも完成品じゃなくて、自分でサンドペーパーで削って勾玉を捻出しなければならないシロモノ。
はたして、何日がかりの作業になるんだろうか?
それとも意外と簡単に削れるものなのかな。
気が向いたら勾玉製作に挑戦してみたいと思います。