全ての猫漫画好きに捧ぐ一冊
遅まきながら『山猫山だより』を買う事が出来ました。800円(税込み)
連載していたキングダムが休刊にり、ひのもとはじめさんの漫画が読めなくなり
寂しく思っていたのですが、まさか2006年4月30日にお亡くなりになっていたとは…
出来れば生きておられた時に出版して欲しかったです。
- 作者: ひのもとはじめ
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2006/12/26
- メディア: コミック
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その中で異彩を放っていたのが、ひのもとはじめさんの山猫山だよりでした。
猫と共に田舎へ引っ越した漫画家が、毎月の騒動を8ページにまとめて発表していたんです。
そこに登場する猫の可愛さもさる事ながら、田舎暮らしの大変な一面や、のんびりした人たちの生き様とか
普通の猫日記とは、一味違うエッセー漫画として楽しく読んでいました。
ところが、連載中に頭の血管の病気が発覚し、どうなる事かと思っていましたが
見事に現場復帰して、病気発症から漫画連載を復活するまでを道のりを
自虐ギャグとして楽しく読める入院漫画にしたのは凄いですよ(単行本8話〜12話)
これを転機に、ただの猫漫画から一気に身近な存在になった気になりましたよ。
さらにこの漫画の凄い所は、猫を猫可愛がりするだけでなく
淡々と猫の死を見取る漫画を描いていたり、寂しい一面もしっかり描いているのが印象的です。
こんな色々な面が読める山猫山だよりでしたが、キングダムの休刊と共に終了…
調べてみたら2004年休刊だったので、それから2年間は凄い人生を送っていたのかも。
もしキングダムが続いていたら、たとえ病魔に襲われても
雑誌の連載をバネにして、華麗な復帰を遂げていたかも知れないなあ
昨今人気の猫雑誌に、山猫山だよりが載っていたら凄い人気を獲得したに違いない!
出来れば完全版を発売してもらって、雑誌連載では2色カラーだった原稿をそのまま載せて欲しい。
今回は、かなり抜粋された収録なので、原稿は2・3冊分は貯まっていたかも。
今回のひのもとはじめさんの山猫山だよりは、2006年に発売された本なので
書店に行っても、なかなか見付からなくて諦めそうになりましたが
神戸駅地下の本屋さんに、一冊並んでいたのを何とか買う事が出来ました。
きっとひのもとさんが、読んで貰うためにココにひっそり隠していてくれたのかも。
本屋さんでこの表紙を見かけたら、是非手にとって読んでみて下さい。
ひのもとはじめさんの愛が、誌面一杯に広がっていますから。