たたかえ!さっキョン

まえがきフィクション

かねてより噂の小説・小松左京の『題未定』を読了。629円+税
「も」のろぐ@はてな』さんの仰るとおりにぶっ飛んだ内容で大満足な一冊でした。
小松左京の映画とかは見た事あったけど、小説を読むのはコレが初めてだ。
はたして、この本1冊で小松左京の評価を決めて良いモノなのだろうかw

題未定 (ハルキ文庫)

題未定 (ハルキ文庫)

これは、あとがきフィクションならぬ、まえがきフィクションですよw
特に原稿の上がらない小松左京 VS 編集者Mの丁々発止のやり取りは最高。
惜しむらくは、30年前に発表された小説だけれども、既にその頃小松左京さんは大御所になっていた点。
これが、若手作家・赤城おろし毅との決定的な差かな。
赤城おろしの場合、力関係が

つよポン <<< アミニシキヘビのジョディちゃん << 奇太村さん <|越えられない壁|< 野バナシ女史 < 編集長Iさん

出版業界の最下層に鎮座する赤城おろし毅なだけあって、まともな扱いを受けてないからなw
その分、小松左京さんは自分の家のベランダから編集者が飛び込んでくる事も無く
原稿が上がらないので逃亡しようとしたら、捕まって出版者の座敷牢に閉じ込められる仕打ちも受けません…
それでも、色々な魔の手から追い詰められる小松左京さんの劇中の活躍は見事でしたw
そして小説内で繰り広げられる駄洒落の数々に圧巻。
赤城おろしが原稿逃亡劇で1冊書き上げるとしたら、パロディと駄洒落まみれの本になるのかもw
未来の赤城おろしの姿を想像しながら読むと面白さが5%ぐらい増します。
この様な小説が自由に書けるぐらい、赤城おろし毅先生には売れてもらいたいな〜
と書きつつも、まだ帝探の最新刊は買っていません…
はやく買いに行かねば。