墜落現場に真実の愛を見た

日本国家の犯罪を問う

ものすごい生臭い
においでウッとした
       現場

午後に時間が出来たので、兵庫県民会館まで映画上映会を観に行く事が出来ました。
映画は、もちろん渡辺文樹監督の御巣鷹山
上映が始まる前に元町をウロウロしていたら
小雨がパラついて、ちょっとムカっと来ましたが
空に大きな虹にかかっていて、かなりハッピーな気分に。良く見れば二重の虹ですよ!

こんなに良いモノが見れたので、映画は辞めようかと思いましたが
開演まで時間に余裕があったので、せっかくだから観に行ってきました。
会場の方は、一列16席×20列ぐらいで、ちょっぴり大きくて驚きました。
客の入りは半分より多いぐらいで、約200名ぐらいかな。
監督自ら、映写機をイジりながら上映セッティング。
この辺りの事は、事前に知っていたので驚きません。
上映に際しての前口上として、監督は色々語っていました。

  1. 制作費は2000万円もかからないほどのつたない映画です。
  2. 墜落の原因は色々噂されているけど、北朝鮮のミサイルで落とされたという説もある(時事ネタに笑った)
  3. 日本政府は情報を隠蔽する体質がある。イラクでは9人ほど死んだが、報道では無かった事にされてる。
  4. 夏の墜落現場は悲惨なので、場面を冬に変更した。
  5. 編集も音声も不完全なつたない映画です。(つたない・つたないと言い過ぎだ)

こんな飛ばし気味の解説(言い訳?)などを聞いた後に、いよいよ上映開始。
詳しい映画の内容は『ほぼ日本映画専門サイト「キネマの星座」』を見て頂ければ
ストーリーから見所まで、簡潔にまとめてくれているので、ありがたいです。
しかし1回見ただけで、ココまで把握できるとは素晴しい映画眼ですよ!
あの中途半端な編集に見ていたら頭がクラクラしたのに…
多分、ストーリー自体はそこそこな面白さだけれども、編集がさっぱり出来ていないので
見ていると、段々腹が立ってくる。
上映前に貰ったチラシに、スタッフの一員として名を連ねている

編集 白沢次郎

コレほど見知らぬ男へ、恨みの感情を抱いたのは始めてだ。
この御巣鷹山を見て判った事は、ただ1つ。

赤ちゃんが凄い

多分、予算の都合上、赤ちゃんが途中で泣いたからと言って
シーンの撮り直しをするとは思えないので、一発撮りなんだろうな。
変にムズがる事も無く、カメラ目線でおとなしくしていたのが素晴しい。
渡辺監督が赤ちゃんを抱っこするシーンでも
必要以上に、ブンブン振り回して居たけれども
泣く訳でも無く、なされるがままに良い表情をしていましたよ。
この御巣鷹山は事件の真相を暴くサスペンス映画ではなく
産まれて来た子供(孫?)を映画デビューさせる為だけに作った映画では無いのか?
映画終了後、一様に沈痛な表情をしながら会場を後にする観客。
しかしながら、受付を通過する際に無邪気にはしゃぎ回る女の子を見て
映画の赤ん坊が、こんなに立派に成長している!
映画を見終わった後、女の子が真似をしながら発する

ありがとぅごじゃいました〜

の一言に、日本中が涙する!
映画とはフィルムだけではなくて、劇場から出て家に帰るまでが映画です。
あんなに変な制作陣と、色んな会場にやって来るヤバ目の観客達に囲まれながらも
純真無垢に成長している、あの子に幸多からん事を!
特に観光に来た訳でもないだろうから、神戸土産に豚マンの1つでもプレゼントしたくなった。
次回作の「ノモンハン」でも、重要な役柄として少女は映画に参加して欲しいな。
これからの観客は、渡辺文樹の映画を観に行くのではなくて
少女の成長記録を見るような気持ちで、これから先の渡辺文樹の動向を見て行きたいと思います。