自由道は燃えているか!?「第17話」

イラストレーション:成田享

人類の歴史とは「道具」の歴史でもある。


第17話
水でかえったワカメ
ヒトが「火」を利用し始めてから、絶え間なく「チエ」を発達させ
あらゆる「道具」を発明・利用・そして発展し、生活を向上させてきた。
そして、21世紀に入り、ネットを通じて『謎の発明品』が話題にのぼった。
中国の偉大な巨人「先行者」!!!
では、もちろん無く『ジンジャー*1である。
この未知数の発明品は、いかなる利用法が生まれるのかは
実際に、使われてみないと分からない。が、電動の車椅子よりは
確実に行動範囲が広がり、ドコへでも気軽に動ける事が可能になるだろう。
そんな「ユメ」が実現するのが「21世紀」
この次に、発明が望まれるのは、やはり自由に動ける様になった後は
身軽に動ける様に、なりたいものです。
たくさんの荷物をコンパクトにまとめて、自由に「町」へ遊びに行きたい。
これを可能にしてくれるのは、Drブリーフが研究中の(Byドラゴンボール
ポイポイカプセル』に希望を託すしか望みはナイでしょう。


今回は、この荷物を持たずに出かけられると云う発想が重要です。


 ゲームと云えば家で楽しく遊ぶ
それが、ゲーム業界のアタリマエの発想でしたが
この常識を打ち壊すべく制作されたゲームボーイですが
どこでも遊べるゲームボーイの発想も、結局は家の中で遊ばれるのが普通で
ファミコンと決定的に違う所は、ゲーム中でもポーズ(一時停止)をせずに
トイレに行ける!といった事ぐらいでしょう。
わざわざ、外に出かけてテトリスを遊んでも仕方ないですし…
この現状から脱して持ち運んで遊ぶと云う本来の目的で、遊ばれたのは
ポケットモンスターが、普及したおかげでは無いでしょうか。
 今までは、ゲームで友達と遊ぶには対戦しかなく
気の合う友達としか、ゲームを遊ばなかった。
そこに「ポケモン」は交換と云う、新しい遊び方を提案し
見ず知らずの他人とも、ゲームを通じて遊ぶ事が、可能になった。
しかし、この交換をするには、ポケモンと云う情報を持ち運んで
いなければならず、この情報を持ち運ぶ事の重要性と楽しさを
教えてくれたのが、ゲームボーイポケモンの素晴らしい所だ。


今までのゲームは、常に蓄える事しか出来なかった。
それは経験値でありアイテムであり情報であった。
しかし、蓄えたモノは、しょせん、そのゲームの中の事でしかなく
集めたモノは、集めっぱなしで、そのうち忘れ去られるものだった。
それを、持ち運びするには、大きくて不便で、ゲームソフトは容易に交換できる
シロモノでは無かった。
 新しく登場したポケットモンスターは、ソフトと云う大きなモノを
交換するのではなくポケモンと云う小さな情報に分割して
交換する事で、より簡単にモノのやり取りがスムーズになった。
これは、歴史で学んだ事に、良く似ている。


物々交換の時代が終わり貨幣が登場したのだ!

これから先、ゲームにはどんな技術革新が、起こるのだろうか?
また、実世界では、どんな発明で、私たちの生活が向上していくのだろうか。
ポイポイカプセルが実現可能な日を、心待ちにしながら
この発想の元となる使う時に元の大きさに戻す元祖ポイポイカプセル
ふえるわかめちゃん』を食べて、健康で長生きをし
いつの日か、ポイポイカプセルをこの目で見ようと思う。


おわり


追記
「ふえるわかめちゃん」は『理研食品株式会社』の登録商標です。


以上『日刊ゲームスクウェア』 2001/12/21号より
前回までの『自由道は燃えているか!?』はコチラで読めます。


ゲームの話は殆どして無いな。当時有名だったジンジャーとかの話を書いて
最後のオチへどう繋げるかを懸命に考えていたのが、読み直してもヒシヒシ伝わる。
いかにゲームの話をしないで、ゲーム原稿を書くかに燃えていた時代だ。
今年の掲載は、これでラスト。
来年になったら残りの自由道を、のらりくらりと掲載して行こうと思います。
例によって例の如く、殆どゲームの話はして無いけど…


今日の一枚は、『ゲーム批評』へアンケ葉書を送り当選した時の一枚。
最近はさっぱりと購入も立ち読みもしていないなぁ
その昔、ライター募集にこの「自由道」で応募したけど落ちた。
そんな苦い過去がある雑誌です。

*1:あるいはセグウェイ