自由道は燃えているか!?「第13話」

画藤島康介アフタヌーンテレカ

お題

ゲームの歴史と未来を語る。

第13話(解明編)
タイクスワリに気をつけろ!
 その昔、コンピュータはデカかった。
どれ位大きかったかと言うと、ビルのワンフロアを占めるほどの大きさ。
1946年に世界で初めて公開されたコンピュータの大きさは
幅30M、奥行き1M、高さ3Mで、重さは30トン。
そんなにデカクて、お値段はわずか500億円。
今ならお買い上げの皆様に、高枝切りバサミと布団圧縮袋をプレゼント。
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 それ以来コンピューターは、すごい速度で進化を成し遂げています。
真空管 → トランジスタ → IC → LSIと高性能&小型化が進み
より安価で身近なモノになり、社会に欠かせない存在になりました。
そのコンピュータを遊びの一部として、安くて使い易いコンピュータへと
創り上げたのが、任天堂の「ファミリーコンピュータ」。
通称ファミコンと呼ばれる、その魅惑の機械に子ども達は熱狂した。
 時代は進み、技術革新はゲーム業界にもおよび
ファミコン → スーファミ → ロクヨン → ゲームキューブ
より高性能で『小型な』マシンが開発され・・・てない。
何故だ!どうして、ゲームマシンだけが時代を逆行して大きくなっていく。
縮小に成功したのは、PS−ONEとメガドラ2だけなのか?
それにしたって、どうして元祖ファミコンより大きい。
でも、高性能な機械をたくさん詰め込んで楽しいゲームが創れる(遊べる)
ゲーム機に仕上っているので、その開発意図は理解できます。
ただひとつ、納得できないのはコントローラも大きくなった事です。
コントローラを大きくする必要は、果たしてあるのでしょうか。
人間工学を参考にしているのかは知りませんが、最近のヤツは大きくて
しかもブルブルと震えて使い易いらしいです。(詳しくは知りませんが)
そういう機能がコントローラ付いているからこそ
ゲームがアグレッシブに、より楽しいモノになったのかも知れません。
でも、今回考えてもらいたい問題点は、ソコではありません。


 家庭用ゲーム機は、TVに接続して遊ぶゲームですから
日常TVを見ている状態で、ゲームを遊ぶのでしょう。
仰向けに寝転がって天井に付いているテレビを見ながらゲームをしたり
床に置いてあるTVを、椅子に座り見下ろしながらプレーする事は
まず、一般のご家庭ではありえないです。
やはり、TVの真正面に座って楽な姿勢でゲームに熱中するでしょう。

さてココで問題です。
アナタは携帯ゲーム機で遊ぶ時は、どんな姿勢ですか?

人はそれぞれ、十人十色の姿勢で遊ぶ事でしょう。
仰向けに寝転がりながら遊ぶ人もいれば、背中を丸めてうつむき加減に
ゲームをする人もいるはずです。家庭用ゲーム機と違うところは
目の高さまで、ゲーム機を持ち上げながらプレーする事は無いと言う事です。
(手を肩より上に上げる事は、非常にツカレル姿勢だからです)
頭の位置とゲーム機の位置のベスト状態を見つける為に
色々な姿勢でゲームに取り組みます。
一昔前のゲームボーイであれば、テーブルなどにヒジを立てて遊ぶ姿勢が
とても安定した良い姿勢でした。(食事中のヒジ立ては厳禁!)
しかし、そのベストバランスも崩れる時がやって来ました。
ゲームボーイアドバンスの出現です。
今までの縦長のゲーム機では、比較的両手が近い位置にあり
ゲームをしている間は、ワキがしまった状態で遊んでいました。
ですが、横長のゲーム機では、両手の間に少し距離ができてしまい
ワキをしめる事が難しくなりヒジが左右に拡がってしまいます。
その状態では、ベストの姿勢とは言いがたく次第に疲れていき
ゲーム機は徐々に下がっていきます。そうなると、頭の方もゲーム機との
距離を縮めるために、背中を丸めてゲーム機に近づけていきます。
両手はゲーム機の安定を保つために、グッと力を入れてこれ以上の降下を
食い止めようとします。そこでは両腕の間に、何かマクラの様なモノを
抱きかかえるのが一番であり、そのためにマクラの代用品を探します。
そこで行き当たるのは「両足」です。
ヒザを折り曲げて、フトモモに体重をあずけて、足の甲にゲーム機を乗せ
ようやくベストポジションを発見します。
お好みでヒザの上にアゴを乗せてお楽しみ下さい。
 と、この姿勢になりゲームをしているとある事に気付きます。
これじゃーまるで、体育座りじゃないか!
両足を抱え込んだ姿は、まさしく体育座り。子供の頃から座り続けた
あの「タイクスワリ」ではないか!
これは、文部省から文部科学省に名前を変えた政府の陰謀でしょうか。
はたまた、宇宙人からのメッセージでしょうか。
明快な解答が出来る方、至急情報を求む!


タイクスワリに気をつけろ!』

追記:

「ゲームは一日1時間!」

Byタカハシ名人


以上『日刊ゲームスクウェア』 2001/11/12号より
前回までの『自由道は燃えているか!?』はコチラで読めます。


今回登録の画像は、手持ちのテレカの中から、一番体育座りをしてるっぽいのを選びました。
はたして体育座りは世界的に有名な座る体位なのでしょうか?
ともあれ、テレカはアフタヌーンの読者コーナーかアンケ懸賞で獲得した一枚です。
ああ女神様のテレカは一杯持ってるなぁ。
アフタヌーン系列は他の種類も豊富にあるので、ぼつぼつ掲載していきます。