自由道は燃えているか!?「第6話」

ポートピア連続殺人事件の箱

Q:以下のコーナータイトルと文章の内容は
  ある特定のゲームを言い表したものです。
  そのゲームのタイトルを答えなさい


第六話
ヤスの奴はヤバイゼ
A・D・V
ADVenture
アドベンチャーゲームと聞くと、普通は画面に現れるアイコンを使い
「取る」「見る」「話す」
などの行動を駆使しながら、様々な謎や疑問を徐々に解決していく
アドベンチャー(冒険作品)だと思っていた。
だが、この作品が登場してゲームの形式はADVの形は使いつつも
その内容はサスペンスに近い。
サスペンスと言えば、誰かが殺されて、それを刑事が捜査を進めながら
密室殺人の謎を解明しながら、最後に犯人を崖に追い詰めて見事に逮捕。
と言うような、昔はTVでのイメージしか無かった。
(今の子供達には、コナンや金田一があるだろうけど)
当時としては、誰が殺されようとも子供心には興味が無かった。
それよりも、もっと単純に暴れ回るゲームなどを遊んだ方が楽しかった。
じっくりと腰を落ち着けて事件を解決する
なんて子供のする所では無かった。


しかし、このゲームは大ヒットした。
子供の興味を引くキーワードが盛り込まれていたからだ。

「こめいちご?
 こめが、いちごう(一合)なのか。
 それとも、こめといちご(米と苺)なのか。」

この有名なセリフが子供の心をガッチリと掴んだ。
不思議なフレーズは、それだけで子供の関心を独り占めできる。
ショウワを生きた人間にとっては、このゲームをプレイした事が
無かったとしても、一度は耳にしたセリフである。
それにしても、実に気になる不思議なフレーズ。
「こめいちご」
一応説明しておくと、メールマガジンを読んでいる人なら判ると思うが
「こめいちご」のこめは、キーボードの右(テンキー)の少し変わった
かける(×)の記号の事です。
これね ⇒ *
本当の名前は「アスタリスクキー」だったと思うが
そんな事を言ってる人を聞いた事ありません。
ましてや、このゲームが発売された10年以上も昔には
この記号(*)を知らなかった人も多いのではないでしょうか。
その頃、ウチの電話は黒のダイアル式のジーコジーコするヤツだったので
プッシュフォンの電話なんて全く知らなかったのです。
あの未知の記号(#・*)を始めて知り、そのニックネーム?まで
教えてもらった、心憎いゲームでした。
この子供の心を掴むネーミングセンスは、名作ゲームで
「メラメラ燃えるから、『メラ』」
と、ファイヤーでは無く『メラ』と命名した


堀井雄二


あの偉人が、シナリオを担当していたからこそ
子供であっても、興味を引く話題を織り込めながら事件を進める事が
可能であったのだろう。


このゲームが名作であったのは、クリアした人の少なさが
一つの要因ではないだろうか。
クリアした事がなくても犯人を知っている。
さらに言えば、このゲームを一度もプレーした事がなくても
犯人だけは知っている人が多い。
これが噂が噂を呼び、都市伝説として今もなお語り継がれているのでは。
その噂のゲームの名こそ、


A:ポートピア連続殺人事件


以上『日刊ゲームスクウェア』 2001/07/21号より
前回までの『自由道は燃えているか!?』はコチラで読めます。


次々とファミコンの名作が、携帯電話に移植される中
今回のポートピア連続殺人事件も、例外ではありません。
お暇な方は是非どうぞ。
ちなみに、ウチの携帯はネット対応では無いので遊べません。
普段からGBAを持ち歩いているので、遊びには事足りています。