三大珍味

塩山芳明の紙ブログ

嫌味・恨み・嫉み
この三大調味料が配合された、素晴しき日記が
かの『塩山芳明』さんが、エロ漫画誌の片隅で連載を続けている
「嫌われ者の記」である。

はるか昔に買った「嫌われ者の記」が、よもやの文庫本化になるとは。
しかも、エロ漫画界からではなくて、ちくま文庫からですよ。
お堅い書物に並んで塩山芳明の名前が並んでいるのを見て感無量。
ついに時代が追いついてきましたね。
縦横無尽に世界を相手に斬りかかって行く塩山イズムに感激。
それを発表している場所が、ネットが発達する前であり
なおかつエロ漫画の1コラムとして、細々と殆ど人の目に触れる事無く
書き続けてきて幾星霜、まさに紙ブログ発祥の地と言うべき作品。
それが、今回はよりお求め安い価格と場所から発売されてたとあっては
もう一度買いなおすしかあるまい。
と、思い購入したのですが、この筑摩版は昔の一水社版の焼き直しではなく
一水社版が出版された後の1996年以降が、初出版。
と言うことで、3/4が初見だったので十分楽しく読む事が出来る。
出版業界は苦しいと聞いていたけれども、こんな現状だったのかと唖然とする。
誰かが悪たれなきゃダメなのに、それが塩山さんしか居ないという現状が寂しいな…
公式HP『漫画屋』を見ると、売れ行き好調なのが嬉しいね。
色んな所へ毒づいていますが、一番のお気に入りは漫画家への罵倒かな。
げへへへ…
と笑って誤魔化そうとするエロ漫画家の顔が目の前に浮かんできてより一層笑える。
罵倒テンコ盛りの昔の「嫌われ者の記」を、押入れの奥から探し出して
再び読んでみようかな。