マユゲ犬の登場は一度っきり

マユゲ犬とお姉ちゃん

この夏の隠れた超大作『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』を観に行った。
想像以上の面白さに大満足でした!
やっぱりイガグリ頭を見るのは気持ち良いな。グリグリしたい。
自分の頭でも丸めて触りまくろうかな?
この映画の凄い所は、イガグリ頭の花田少年を除くと
どの面々を見ても、味の濃ゆい役者ばかりですよ。
父・西村雅彦、母・篠原涼子、祖父・上田耕一
幽霊役に、もたいまさこ北村一輝杉本哲太安藤希
あとヤブ医者にしか見えない濱田マリとか
これだけのワキ役陣が勢揃いして、それぞれが違った濃密な味を放出しまくり。

まるで味のワンダーランドや〜

彦摩呂が出てきて呟きそうなメンバーでした。
脚本に無いような、アドリブを全員が飛ばしまくりな感じをした映画だったけれども
それを見事に演出しきった監督の力量は凄まじいな。
明石家さんまさんと一緒に仕事をされていた水田伸生監督なので
画面の隅の方や、ストーリーと関係の無い所で
あらゆる限りの「遊び」を映画内で散りばめているので
常に笑いの絶えない、バカ映画に仕上がっていました。
だがしかし、ただのバカ映画だけに終わってないのが、花田少年史の良い所。
パンフを買ってから気付きましたが、脚本は大森寿美男さんで
刑法第39条や黒い家などを書いてきた人物。
家族愛を描く事に関してはピカイチの才能を持ってますよ。
それが、今回はサイコパスな方面に行かずに、ほのぼのコメディとして昇華されてました。
と言っても、脚本は真面目だったのを、監督の演出でギャグてんこ盛りの映画になった気もするけどw
この秋、街角でマユゲ犬を発見した場合は、間違いなく花田少年史を見た子供のイタズラでしょう。
それぐらいインパクトに残るギャグなんだけど、まゆげのあるシーンは1回だけだった。
犬が花田家にやって来てからは、猫ちゃんの登場が無くなったのは寂しい…
ギターの中から、ひょっこり出てくる猫は可愛かったな〜


この夏、まだ一度も映画を観に行っていない方があれば
是非、花田少年史か、時をかける少女を観に行きましょう!
どちらの映画も、これからの邦画界を背負って立つような監督になる人の出世作ですよ。