自由道は燃えているか!?「第11話」

取説の中にもギャグいっぱい〜

我知音

第11話
三十番目の遺跡が壊れるとき
人間の感情は基本的に4つある。


」「」「」「

  • 喜:喜び嬉しくなって気分は高揚し
  • 怒:怒りに打ち震え相手に牙を剥き
  • 哀:悲しみ不幸な真実に頬を濡らし
  • 楽:楽しみ愉快な笑い声が木霊する



一般的なゲームでは、これらのバランスを上手に保ちながら
プレイヤーを遊ばせる。
だが、殆どのゲームでは「感動したっ!」「面白かった!」「泣いた!
などのコメントはよく聞かれるが、何かが足りない。
それは、コメディー「ワライ」である。
あらゆるメディア(映画・TV・本)には「ワライ」が大切な分野として
確立されてはいるが、ゲームにおいては、さほど重要視されてない。
文章や映像で笑わす事はあっても、ゲーム本編でワライを実施する会社は
数える得るほどしかなかった。
それも本気で取り組んだ会社は。


我が偉大なるセガは、どうすればゲームで爆笑ココ重要)をとれるか
試行錯誤した末、あるソフトの開発に成功した。
「スイッチ」(メガCD)
ゲームの内容は、画面上のスイッチを押すだけ。
プレイヤーは、そのスイッチに応じた反応を見るだけなのだが
それが、10回20回と続くにつれ、脳の感覚が麻痺してきて
あまりのショーモナサ(良い意味で)に笑わずには、いられなくなる。
では何故そんな事が可能なのか?
答えは、音声にある。


CDゲームが普及して先ず目指した所が「フル肉声化」である。
今まで、「文字」で示していた情報を「」でプレイヤーに伝える。
大容量のCDーROMメディアで可能になった、最初の一歩であるが
それ以上のアイデアは浮んでこなかった。
が、しかし「スイッチ」の登場により新しい可能性が見え始めた。
ワライを大容量で解決しようとしたのである。
単純に面白いセリフを録音して、ただゲーム上で流すだけなら
「スイッチ」は、三流のゲームとして終わっていただろうが
セガそんな手段を採らなかった
スイッチで生み出されたイデアとは効果音の肉声化である。
こう書いても理解できる人は、少ないだろう。
例えるなら「波の効果音を作れ」と命令されれば
大抵の人は、録音したり音楽ソフトで自分で制作したりして
ザッパーーーン
という音に辿り着くだろうが
セガ声帯模写の達人ケント・フリックに依頼して、その声を録音した。
ずっぐゎんぱぁぁ〜〜ん
どんな口の形をすれば、こんな音が出るのかと言わんばかりの怪音となり
得も知れぬワライが込み上げてきます。
プレイ中、ずっとこんな音声を聞き続けると、もう笑わずには居られない。
スイッチを押して不条理なリアクションが帰ってくるたび
ひたすら映像を鑑賞し続ける訳ですが、この効果音は何度聞いても
笑ってしまいます。
それが、このソフト最大の狙いだったのでしょう。


他にも「スイッチ」には、革新的要素がテンコ盛り。
ワライに関しては、一流処のスタッフを集結
ワハハ本舗のメンバーや「ゲバゲバ90分」という昔のコメディー番組で
アニメーションを担当していた人がコンテを製作し
音楽には、あの谷啓さんを起用してコメディータッチの曲から
エンディングの泣きそうになる感動的な曲まで作曲しています。
内容でも、画期的な事が一つあります
押してはいけない30個のスイッチがあり、それを誤って押してしまうと
世界各国の遺跡が爆破されてしまい(この映像が実に爽快)
全部してしまうとゲームオーバーらしいのですが
それがゲームをゲームをクリアーするより難しいのです。
1000以上あるスイッチ内の30。
ゲームをクリアーしたプレイヤー達が目指す、次の目標は

ゲームオーバー

なんて素敵な発想なんだろう。
クリアーよりもゲームオーバーが難しいゲーム
まさしく、ワライの為のゲーム。
ちなみに、この間違ったスイッチを押した時には谷啓の名ギャグが
連続して再生されます。
それもプレイヤーにやる気を起こさせる、一つの要因かもしてません。
爆笑モノの音声は、こんな感じです。

ガガガガガガガ・ガチョーーーーーン!



以上『日刊ゲームスクウェア』 2001/08/18号より
前回までの『自由道は燃えているか!?』はコチラで読めます。


ネタの更新ついでに、はてなダイアリーの新機能
色付けと拡大の表示で、文面を彩ってみました。
打ち込んでいる時はどんな表示になるのか、さっぱり判りません…
見やすくなっている事を切に祈ります。
たとえ、失敗していても修正はメンドイのでしません