自由道は燃えているか!?

メガドラ版・倉庫番取説

4年前にメールマガジンゲームスクエア』で、それとなく書いていた原稿を
何時、ココで発表しようか悩んでいましたが
季節ネタとかもあるので、今の時期に掲載を始めないと
また来年までお蔵入りの可能性があるので、在庫放出クリアランスセールの心持ちで
ポツポツと掲載していこうかと思う所存であります。
内容は、ゲームの事がメインではなく、如何にして駄洒落を考えるかをメインにしています。
多少ネタが古臭くても気にするな。もともと古いゲームしか取り上げてない…

でも、それが仕様です。

ネタ作家として、それなりの自信作でもあるので、お楽しみ下さい。
第一話『自由道は燃えているか!?
 ゲームで面白さの基準の一つとして、自由度という言葉がある。
自由度とは、どこに自由があってゲームが面白くなるのだろうか。
そこを見極める事が、自由道の求める処である。


 まず、自由道を突き詰める前には、何が不自由なゲームなのかを知っておいた方が良い。
自由度の少ないゲームが分かればどういうゲームが、自由度に溢れているかが良く分かるはず。
では、一体どういうモノが自由が少ないゲームだろうか。
考えるに、始めから終わりまで手順道理に進めて答えを見付けるゲーム。
それはパズルゲーム。ここでは、初期の名作『倉庫番』を取り上げてみよう。


 「倉庫番」それは倉庫の荷物を所定の位置まで押し運ぶゲーム。
一筆書きを複雑にしたようなその内容は、制作者とプレーヤーとの知恵比べ。
プレーヤーは、制作者の意図を読みきり正確に答えを導き出せるか知性を試される。
そこでは、理論とひらめきが重要であって自由度はきわめて低い。
しかし、ゲーム行き詰まり投げやりになって荷物を動かした時に、ハタっと気が付いた。

「変わった模様が出来た!」

 そこでプレーヤーは、クリアそっちのけで色々な文字や絵が創れないモノかと試行錯誤を始める。
今までは、会社(制作者)からの仕事をクリアしていくだけの生活(ゲーム)だったのが
クリアという給料を諦めた瞬間に、プレーヤーはアートに目覚めた芸術家に変身した。
芸術には不可能は無い。あらゆる可能性に満ちている。


つまり
   −−−−−−−− 自由! −−−−−−−−

 理詰めで考える「倉庫番」には、自由度が少ないと思っていたが
やはり面白いゲームには、何処かしらに自由道は隠されている。
始めから与えられた自由度ではなく、自ら見つけ出すのが自由道。
昔からのゲームには意図的にか、或いは無意識的にか組み込まれていた自由道を
調査発掘報告、して行こうと
思うのがこのコーナー。


 さぁ、君の持っているゲームには自由道は見付けられるか。
 君の心の中で

『自由道は燃えているか?!』





日刊ゲームスクエアの2001/06/12号の記事からの転載


初回の原稿は以上です。
まぁネタ振りとしては上出来。
今さら昔の原稿を改定する気はサラサラないので、面白くなくても我慢せよ。