ビルの町にガオ〜

ガオーと叫ぶガメラ

今日は日本が誇る特撮映画を鑑賞。
見よ!この凛々しき勇姿を→
ガメラがビルの中で大暴れしてる〜
って違いました。映画を観た帰りに
プロメナ』5階にある広場に展示してありました。
今日観た映画よりも大迫力で、その場で暫く鑑賞して目の保養しました。
これだけ見れただけでも幸せ。
そんな不思議な気分で劇場を後にした映画は『鉄人28号』でした。
この映画ほど語り難い映画は他に無いな。
常に八部の出来といった感じかな。ダメダメな訳でもなく、惜しい一本。
まだ未知なる可能性を秘めていた映像ドラッグ「デビルマン」の方が満喫出来る。


まずOPは順調な始まりで、出演者の名前が出た所で、蒼井優と出たので
「おっ!『引っ越しのサカイのおじさん』が出るのか?」
と楽しみに映画を見続けましたが、最後まで出てきませんでした…
引越しのサカイのおじさんは、蒼井優ではなくて徳井優さんでした。うっかりミス
敵ロボットのブラックオックス登場シーンでは東京タワーの下にドーンと出てくるので
「おぉ!これはスゴイかも」
と感嘆のため息がこぼれました。
そのロボットが着陸した神社には、和尚さんと寺男さんが驚くのですが、そこが惜しい!
マニア的に喜ばすのなら、折角の東京ロケなので寺男佐藤蛾次郎を起用して欲しかった。
ワンカットだけだったので、無理して頼めば出てくれたかも。ガックシ度1
その後の東京タワーがヒネリ千切られるシーンとか、なかなかのCGで楽しめた。


主人公正太郎が船に乗り謎の孤島まで行き、ボロボロ鉄人28号と出会う。
そして、ブラックオックスとの戦いを決意する。
その後ブラックオックスが国会議事堂を破壊しに来るのだけど
それを防ぐ為に、格好良く登場する鉄人28号。
でも、一体どの様にして東京まで運んだのか。ハテナ度1
鉄人は意外と軽くて、海の上をクロール出来たりするのかな。
意味も無く船に乗るシーンを入れると、観客は混乱する…
もうひとつ不思議だったのは、鉄人もブラックオックスもピカピカ。
ブラックオックスは最新型なので、見事な曲線美を披露する為に
ワックスでもかけるぐらい宅見零児ならやりかねないけど
長年放置されてきた鉄人は、もっと赤錆が付いてボコボコになっているとか
動くたびに関節からサビがポロポロ落ちるとかの演出があっても良かったのでは?
初起動なのに、ピカピカに輝いていました。ガックシ度2
ロボッツ』でやられる前に、日本で錆びロボをやらなきゃ。
ゲームの『機動戦士Zガンダム エウーゴVSティターンズ』でも錆びた演出で格好良さをアップしているのに…
バトルの最後でブラックオックスが決めポーズを取ってから殴るのですが
そのポーズが、デビルマンの決めポーズに似ていた。マニア度1アップ
右腕を水平に持ち上げ、肘を90度曲げて、顔を覆うようなポーズ
この秘められたポーズには、何か未知なるパワーを感じる。


その後は、うだうだした人間ドラマシーンだけど、見所はユカリンこと川原亜矢子だ!
ユカリンを知らない方は『ツーハンマン』を見よ!
川原亜矢子ツーハンマンでもハジけてたけど、こちらでもまた一層の炸裂ぶり。
「次のボンドガールは私でキマリ!」
という意気込みを感じる、ミニスカ&ハイヒールにやや濃い目の化粧。
外人受けしそう。マニア度2アップ
でも、活躍所は殆ど無し。ラストで警察に捕まるシーンがあるけど
そのシーンでは、手錠だけでなく腰紐まで装着されてる!マニア度3アップ
独りで美味しい所を全部持っていく、ナイスなガールです。


もう一人面白い人物は、警視総監の伊武雅刀
登場シーンの微妙なハゲっぷりにマニアの心は鷲掴み。
伊武雅刀のハゲネタは、ドラックストアガールを観た時が始めてだったので
驚き度は控えめだったけど、あの中途半端なハゲ具合にはさすがに笑った!マニア度4アップ
伊武雅刀は、自分の頭で遊んでいるに違いない!こんなに様々なハゲネタで
スクリーンを盛り上げてくれる人は、他に居ない。
惜しむらくは、そのハゲネタが登場シーンである事。
本当ならばドラッグストア・ガール デラックス版 [DVD]の様に、ふさふさ人と見せかけて
ラストで、何かの拍子にヘルメットが飛んで、ハゲご披露ならもっと笑えたのに。
登場シーンでしか、その御頭を拝見出来ないので見逃すな!


面白人物の次は、モノタリヌ人物評を。
銀髪が美しい宅見零児だけど、香川照之ではモノタリヌ。
本当に天才な男であるならば「世界の教授」と謳われた坂本龍一をキャスティングするとか
新宿少年探偵団 [DVD]で銀髪をなびかせた怪人を熱演した近藤正臣を起用するとか
もっと別の役者が居たのでは?
ただの根暗なオッサンとしか映らなかった。ガックシ度3


そしてラストバトルの前に、正太郎は3D眼鏡をかけて、鉄人操縦の特訓を受けるシーンがあります。
そのシステムを開発した天才美少女博士・立花真美が言います。
「鉄人の目線に慣れないと上手に操作出来ないわ」
3D画面は鉄人の目線20M上空で地面を見下ろし、フラフラ揺れる足取りで
ブラックオックスの元に歩み寄ります。
が、感受性豊かな正太郎くんは、ふらつく画面に酔って上手に操れません。
嫌気をさした正太郎くんが、秘密基地を抜け出し浜辺で寝そべっていると
立花博士がやってきて、正太郎くんを慰めて、勇気が再び沸き上がる重要なシーン。
そのシーンを、手持ちカメラのステディカムで撮っていると思うんだけど
手ブレしまくりのフラフラ画像に、見ている観客が気持ち悪くなる始末。
その瞬間観客たちは気付きます

ひょっとして、これが鉄人目線の揺れる映像なのか?

こんな手ブレしまくりの映像を見て特訓を受けていたのなら、そりゃ逃げ出すわな。ガックシ度4
でも、このシーンでの立花博士のオーバーオール姿がとても可愛いので許す。マニア度5アップ
立花博士は、初登場の時からネクタイを締めてベレー帽姿のまさに才女。好みです。マニア度6アップ


そして、最後のラストバトルだけど、特にこれと言った点は無いです。
最初の様にビルの中で戦う訳でもなく、広々とした港湾で戦います。
やはり、野外での戦いは港なのか?
怪人と戦う時は、なぜか山奥の石切り場の様に。
さしたるツッコミ所もなく、普通に終わる鉄人28号。
ですが、ラストのスタッフロールの時にもう一度盛り上がりが!
CMとか予告編で流れている
♪ビルの町にガオー!夜のハイウェイにガオー!
のあの曲が、エンドロールの最後になってかかり断然活気が出ます。
まるで、これから映画が始まる雰囲気。
スクリーンで横山光輝の漫画が直接見られるとは!マニア度7アップ
このラストシーンの歌と横山光輝の絵を同時に観れるだけでも至福の時間。


そして、機嫌良く劇場を後にするついでに、パンフレットも購入(700円也)
これが昔の光文社カッパ・コミクス調に仕上げたナイスな一品。
最初の数ページは、少年雑誌風な総天然色に仕上げており
左右の柱の部分のコメントもイカス。

☆ ぼくの大好きなのは金田正太郎君です。半ズボンにグッときました(東京都 吉本正一君)

こういう細かい所までバカバカしく作りこむ姿勢は評価に値する。マニア度8アップ


こうして、箇条書きにしてみるとアップ8。ガックシ4と、+−で考えるならオススメの映画。
でも、一般人の方は気を付けて鑑賞しましょう。当方は責任を一切負いません。