攻略「マインド・ゲーム」

『ＭＩＮＤ　ＧＡＭＥ』をより深く理解する為に、２・３のポイントを紹介してみよう。
ストーリーに関する事は、また後ほどキッチリと。
今回は、マインド・ゲームの「笑い」の根幹を担う声優陣にスポットをば。


メインキャスト辺りは、有名所を使っているので顔と声が一致するはず。
主役の今田耕司については、文句なし。
何か言われると、すぐ凹み怯えるキャラは実際の今田の姿とダブリます。
中盤以降は、地獄帰りの甦った男としてハイテンションになる部分も
徐々にエンジンがかかって来る今田の勢いをそのままに。
ヘタレ男から、自分を信じて大きく前へ一歩踏み出す主人公キャラは、見ていて爽快！


主人公が憧れる同級生・みょん役の前田沙耶香は、見事なまでの関西弁を披露。
方言娘に弱いのでメロメロに。
じゃりン子チエが好きな方には、たまらない女性ですよ！


借金取立てのヤクザ役に西凜太朗
普段は落ち着いたインテリヤクザ風なのに、突然
「バーーッン！」
てな具合にハジけるのが良い味出してます。キレっぷり最高。
ローギアから一気にトップギアに入り、またローに戻して寂しい演技をこなすのはさすが
物語的にも一番オイシイ所を、かっさらっていきますがそれは見てのお楽しみ！


みょんちゃんの現在の彼氏役を演じるのが「ぐっさん」こと山口智充（DonDokoDon）
今回は、本当に何もしていません。一切笑いを取ろうとしない普通の好青年。
「今度５㌧トラックに乗ろうと思ってるんですよ」
と、笑顔で主人公に語りかける、日焼けの似合うマッチョタイプの人間
まさに、素のぐっさんの様。
だがしかし！
ぐっさんは、何もしていないけど、終盤にドテライ落ちがｗ
「緊張と緩和」
押えていた演技は、ココで炸裂したのか！と判る瞬間に「ブラボー」と叫びたくなる（笑）


みょんの父親役に坂田利夫。人呼んで「アホの坂田」またの名を「吉本の鈴木宗男」ｗ
プレイボーイで数々の女を泣かせてきた（現在でも泣かしている）二枚目。
が、今は落ちぶれて借金を作り逃げ回っている。という設定の親父役。
関西以外の人でも「アホの坂田」という名前は知っているはず。
そのアホが、二枚目の役だなんて…
と思っているアナタはまだまだ未熟です。本当の坂田師匠はアホじゃない！
普段は、バーのカウンターでコートの襟を立てながら
「マスター。ウイスキーのダブルをストレートで」
とか言いながら、黙々と自分に酔いしれる二枚目な男なんです。性格的には
これが、落ちを狙っていない「素」の状態と言うのがスゴイ！
まぁそんな様子を見ていると、本物のアホなのかも（笑）
哀愁を帯びても、まだまだ現役世代やで。という役は見事にハマってる。
マニア的には、そんな飲んだくれた親父の後ろで仁王立ちをしている男の姿が思い浮かぶ。
「坂田くん、こんな所で何をしてるんや？」
坂田利夫の相方・コメディNo.1の前田五郎師匠の姿がｗ
でも、この映画には、前田五郎師匠は出ていません。あしからず。


お次は、ヤクザの親分役で『島木譲二』さんが出演。
良い演技をしているけど、関西人以外には知らないかな？この人を。
大阪名物『パチパチパンチ』や『ポコポコヘッド』を。
島木譲二が暴れまわる舞台を一度でも見た人なら、この親分役を１２０％楽しむ事が出来ます。
ヤクザの親分は何も面白い事を言いませんが、あの島木譲二の表情でシリアスな事を言っているのが
たまらなく面白いです。
「昨今の若者のセツナ主義。暴走する若い命」などを真顔で喋る姿が！
島木譲二さんを知らない人は、是非『吉本新喜劇』をレンタルして下さい。


そして強烈なインパクトを出しているのがヤクザの子分アツ役の中條健一。
中條さんも、吉本新喜劇の一員なのだが、ここ数年活躍している人なので知っている人はさらに少ないかも…
一度見たら、忘れられない風貌をしています。
ツンツンに立てた頭に、緑色の服装。人呼んで「トサカ・アスパラガス」ｗ詳細は『コチラ』
中條さんがアツを演じているからこそ、敬意を込めてトンガリハゲにしたんだと思う。
原作では普通の形の禿げですからｗ
撮り込んだ表情もマユゲが無くて中條さんの芸風がスパークしてる！
元ネタというか、中條さんの舞台を見ていないと笑いも減少するかな。
でも、そのキレた演技は秀逸。今後も中條さんの活躍が期待されます。


以上、登場キャラをパッパッと紹介してみました。
重要な点は、吉本新喜劇を見てみることかな。これさえ見れば１２０％堪能できますよ。
あっ！クジラに飲み込まれたお爺さんを藤井隆がやってるけど、ほぼ『マシュー南』なので問題無しｗ


『公式ＨＰ』では、様々な情報がドンドン出てきています。
8月20日（金）に『渋谷シネクイント』で劇場版クレヨンしんちゃんの監督・原恵一さんとの対談が！
聞きたいけど東京じゃなぁ。関西でもやって欲しい…