2013年このアニメを抱きしめたい

素晴らしき哉パテマの背景美術

サカサマのパテマ』を、新しく出来たハーバーランドumieの映画館OSシネマズ神戸ハーバーランドで鑑賞。1800円
映画を語る前に、映画館について一言。
前売り券が売ってない、さらには近所の金券ショップで株主優待券も売ってない…
映画を定価の1800円で見たのは久しぶり。もっと安く見れれば人が入っていたかもよ

サカサマのパテマ (小学館文庫)

サカサマのパテマ (小学館文庫)

映画を見終わった後に、小説も買いました!
(本屋に売ってないからネットで取り寄せたので時間がかかった…)
映画では分かり難かった(知る必要も無かった)舞台状況や年代設定などが明らかに
それらを省いてパテマとエイジの2人の物語に集中した映画になっているから
映画本編としての仕上がりは小説よりもシンプルで、グングンのめりこめました。
さてこの映画がどんな感じなのかは、まずこちらをご覧下さい




映画の冒頭20分をそのままネット配信とは!
でもこの映像美を見ちゃうと、映画館に行きたくなる事間違いなし
これを8月くらいに見て、11月の公開が待ち遠しかったですよ!
そらに落ちるというギミックと、ボーイ・ミーツ・ガールが出会った時の化学反応がお見事
最初は遠慮がちに触れ合う指先が、必然的に強く握り締められ最後は熱い抱擁と共に空(恋)へ落ちていく
これ以上の初恋物語はないですよ〜
映画を見ているだけで胸が熱くなり、誰かを抱きしめたくなるそんな一本です。
普段アニメを見ない人でも、上記の予告編を見て心ときめた人は是非カップルで映画館に!
一人で見に行っても抱きしめる物が無いと寂しい映画です…
あと、公開初日は4回上映だったのに、2週目で2回上映になり、23日からは朝一のみの1回上映にッ
こんなに面白い映画だというに、お客の入りはさっぱりな模様。
確かに初日のお昼は10人程度しか入っていなかったけれども
それもこれも、前売り券なし、優待券なし、割引なし、の定価上映が原因ではないでしょうか?
大きい映画館ではなく、小さい所でレイトショーのみで上映を始めて
口コミでパテマの面白さが広まっていき、大きなスクリーンに再登場!
このタイプの映画だと思うんだけど、今の状況ではパッとしないまま埋もれてしまいそうだ…
是が非でも劇場に足を運んでもらい見て貰いたい映画です。
まぁ映画を見なくてもパンフレットだけでも買って帰って貰うのもアリ。
ネタバレしているパンフですが、凝った作りになっていてパンフを読んでいるだけでも楽しい800円
上映が終わっちゃうともう買えなくなる一品なので、のちのち自慢したい方は急いで劇場まで


本音を言うと、この映画は劇場ではなくて、スマホやポータブルDVDで見た方が面白い作品なのかも。
映画内で、重力の反転を示す為に空へと落ちていくシーンが何度かあります。
その時にグルンと180度回転する訳ですが、手持ちのスマホを回転させてどんな風に昇っていくのかを見てみたい!
劇中では地上のエイジ視点で描かれているので、スマホをサカサマにしてパテマ視点で映画を鑑賞してみると
地面が無い不安感を、もっと強烈に味わえるのかも。
1度見ただけでは分からないサカサマトリップが味わえる、そんな魅力的な映画だと思うんですよ。
願わくば、映画館でサカサマ上映会を開いて欲しいなあ
神戸では無理だろうけど、大阪までだったら遠征しに行きますよ!
そして大勢のパテマファンと一緒に、サカサマの恐怖を味わってみたい
サカサマ上映会の為にももっと多くのお客さんが、この映画を見て口コミを広めて貰いたい。
初日に観ておきながら、ブログの更新を怠ってすまなんだ…
まさかこんなに早く上映が縮小されるとは予想して無かったです
面白い映画は勝手に広まっていくもんだと思っていたけれど
大ヒットした原作物でも、ゲームやアニメの映画化でも、芸能人が声優を務めている訳でもない映画は
一般人が噂を耳にする事はないんだなあ
と痛感いたしました。これからは声を大にしてパテマの魅力を語ってゆかねば!


さてこれからは、パテマの上映に併せて海外向けのNHKで放送されたという番組のキャプチャーを転載








日本の合成技術をなめてましたよ。
これは素晴らしい合成処理です。
単にエフェクトをかけて、画面をキラキラさせるのではなく
1枚の背景に3D的な奥行き設定を付けてから、光の差込を合成するという手間のかかった一仕事。
こういう3D合成の仕事に就きたかったなあ
あまりアニメを見ていませんが、こういう手描きアニメと3D処理の合成は見た事ありません。
日本の最高峰の技術で、きっと世界一の3Dアニメとして語り継がれるじゃないかな
それほど光の使い方が上手なアニメでしたよ。
日本の手仕事侮るべからず
アカデミー賞にノミネートされないかなあ

第7回アジア太平洋映画賞(ASIA PACIFIC SCREEN AWARDS)の長編アニメーション部門の最優秀賞にノミネートが決定!

てなニュースが公式サイトに書かれていましたが、パヤオ監督の風立ちぬに打ち勝って1位を取れるでしょうか?
パヤオがパテマで3D合成の技術を見たら、悔しがって負けを認めると思うけどなあ
日本は無理だけど、海外では何とか健闘して欲しい!